わが母の教えたまいし歌
今日は母の日。
母を偲んで植えたハナミズキが何年経っても満開になりません。
去年の台風の強風で幹が傾いてしまったので今年は全く咲かないだろうと諦めていたら、チラホラとですが花を付けてくれました。
歌が好きだった母は、幼い私にたくさんの歌を歌って聞かせてくれました。歌好き、音楽好きになったのは母のおかげです。そんな母を想う時に浮かんでくるのは「わが母の教えたまいし歌」。
ドヴォルザークが作曲した7曲からなる「ジプシーの歌」の4曲目。原詞はチェコ語ですがドヴォルザーク自身によりドイツ語に翻訳されたと言われています。
Als die alte Mutter mich noch lehrte singen,
Tränen in den Wimpern gar so oft ihr hingen.
Jetzt wo ich die Kleinen selber üb' im Sange,
*rieselt's in den Bart oft von der braunen Wange!
年老いた母が私に歌を教えてくれた時
母のまつげはよく涙で濡れていた。
そして今、私が子供たちに歌を教える時、
日に焼けた頬を伝った涙が髭を濡らしている。
(訳 Direttrice)
*の部分は女性が歌う時は以下のように変えます。
rieselt's mir vom Auge auf die braune Wange!
目からあふれた涙が日に焼けた頬を濡らしている。
この歌は女性が歌うことが多いのですが、今日は男声版でしかも合唱という珍しい演奏でお届けします。演奏は慶應ワグネル・ソサィエティー、指揮は日本の声楽界の重鎮、畑中良輔先生。男声合唱への編曲は、合唱指揮の第一人者、福永陽一郎先生です。
そのメロディの美しさから、さまざまなソロ楽器で演奏されることも多く、その中から今日は、ヨー・ヨー・マのチェロを選んでみました。
Direttrice
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